自転車・トレラン向けの保険比較~モンベルのアウトドア保険に加入

先日エントリーしたハセツネの参加資格に、「山岳遭難対策制度(山岳保険・日本山岳協会共済・jRO等)に加入していること」という条件がある(万が一保険の準備を忘れても、レース当日jROに加入して出走できるとわかった)。

本番の一日だけ有効な格安保険でもよかったが、今後のことを考えて年間契約することにした。いろいろ検討した結果、モンベルの野外活動保険(傷害総合保険)の一番安いシンプルプランに加入。翌年はさらに上位の安心プランを5年契約することにした。

(2019年6月1日更新)

ハセツネ用なら1日だけの保険でも可

ハセツネ用としてはレースの日だけ短期保険に加入すれば問題ない。短期プランがある安い傷害保険としては、以下のようなものがある。

  • モンベル「野あそび保険(国内旅行傷害保険)」
    1泊2日SB11プラン250円~(賠償責任1億円)
  • 東京海上日動「国内旅行傷害保険」
    1泊2日契約タイプP1,000円~(賠償責任3千万円)

消費税の記載がないので不思議に思ったが、保険料は非課税取引に該当するらしい。東京海上日動は公式ウェブサイトに価格表・オプション内容がなく困ったが、「資料請求>ホームページ上で確認」と進んだら電子ブックでパンフを閲覧できた。

1日保険は金額は安いが、いろいろ考えると練習中にけがをする恐れもある。そして自分の死亡・入院補償だけでなく、万が一他人にけがをさせてしまったときのために個人賠償責任には通年で入っておきたい。

今後もロードバイクやアウトドアスポーツを長く続ける予定なので、これを機に年契約の保険に入ることにした。

個人賠償責任補償の金額を比較

特に保険でカバーしたいのは、登山・トレラン中の落石事故と、ロードバイクで歩行者に接触するアクシデントだ。

登山道でうっかり石を蹴ったら、下にいる人に当たるかもしれない。自転車で走っていても、突然歩道から飛び出す歩行者やランナーにヒヤッとするときがある。他人にけがをさせてしまう最悪ケースを想定すると、特約補償として1億円は欲しい。

上記の短期保険のうち、モンベルなら個人賠償責任が1億円ついている。東京海上日動の方はどのプランも一律3千万円だ。賠償責任と保険料・補償額のバランスからすると、1泊2日の保険としてはモンベルの方がコスパが良く見える。

ハセツネ公認の山岳保険jRO

ハセツネの公式サイトに記載されているjROという山岳保険について調べてみた。

公益社団法人東京都山岳連盟という組織があり、都岳連遭難共済という保険がjRO(ジロー)日本山岳救助機構会員制度というサービスに変わったようだ。運営組織は名前が公的機関のようだが、実態は営利目的の合同会社である。

jRO

入会金2,000円、年会費2,000円。さらに年間の遭難・救助費用を会員数で割った事後分担金が750~1,500円程度請求されるらしい。合計すると初年度の費用は5,000円前後と予想される。

jROの事後分担金が気になる

事後分担金については計算方法もクリアで問題ない。登山が趣味の人が相互扶助的にお金を出し合う仕組みなので、一律徴収される社会保険より理にかなっている。

ただし普通の登山だけでなく、スノーボードや氷壁登攀までカバーされているのは気になる。これらのスポーツは危険度が高いため、会員間で保険料負担が不公平になるおそれがある。モンベルの場合、「ピッケルやアイゼン等を使用した本格的な山岳登攀」はトレッキング・ハイキングより掛金が大きい別の保険が設定されている。

そう考えると、jROは本格的なクライマー向けの保険なのだろう。低山ハイキングやトレランをたしなむ程度の人にとっては、オーバースペックで割に合わない可能性がある。たとえばスイム中の事故まで保障されるトライアスロン保険があったとして、普通のマラソンランナーが加入するメリットはない。

日山協の安すぎる保険は個人賠償なし

公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会からも、安い山岳保険が提供されている。山岳共済会の年会費1,000円(入会費無料)に加えて、わずか1,750円~の保険料で加入することができる。

日本山岳・スポーツクライミング協会

似たような「登山コース」と「ハイキングコース」の違いはQ&Aで説明されているが、それらと「トレランコース」の違いがいまいちわからない。単に「ハイキングコース」の安いタイプIプランから、個人賠償責任1億を除いたプラン(TR5)を追加しただけに見える。

個人賠償の付かない最安プランは除外しても、次に安いTR1で保険料2,400円~。年会費と合わせて3千円台で加入でき、かなりリーズナブルといえる。ただし山以外での自転車事故なども補償されるかどうかは明確でない。

JCA、CJ+の自転車保険は先行き不透明

ロードバイク用の保険といえば、昔は日本サイクリング協会(JCA)の自転車保険が定番だった。

以前、乗鞍ヒルクライムの優先エントリー目的で加入したJCAは、年会費4,000円プラス保険料3,000円。4月始まりのため、年途中で加入すると残り期間に応じて保険料が安くなる。

2019年現在は年間1,200円のエコノミープラン(A1)が追加されており、格安ながら個人賠償責任が2億もついている。

JCAとは別にCJ+という会員制度もあり、同じく年会費+保険料でサービスを提供している。乗鞍優先権の有無、サイクリングヤマト便の利用方法など、JCAとの違いが微妙でわかりにくかった。

JCAとCJ+

その後JCAは乗鞍から撤退しエントリー優先権も消滅。CJ+もJCAと業務委託がなくなり、保険会社変更のため新規募集を休止中。会費も合わせた負担費用は安くないので、乗鞍の優先権がなくなった今、あえてJCAの保険を選ぶメリットはないと思う。

モンベルのアウトドア保険が改良

トレランと自転車どちらもカバーされるサービスを探したところ、モンベルのアウトドア保険にたどりついた。ブランドのイメージからして登山中心に見えるが、適用対象に「サイクリング」と明記されている。

montbell

通年加入の保険は野外活動保険と山岳保険の2種類あり、その後新たに自転車保険も加わった。山岳保険の方は「ピッケルやアイゼン等を使用した…」登攀もカバーする本格的なサービスなので検討対象外だ。

野外活動保険はすべてのプランに個人賠償責任1億円がつく。死亡・後遺障害が200万で、入院・通院保険は一切つかないシンプルプランの最安C033は、就業中対象外の1年契約で3,110円だった(2016年当時。現在は2,930円のC103プランが最安)。

保険を契約する際、「モンベルクラブ会員(年会費1,500円)」に加入する必要はなくなったようだ。今は無料の「モンベルメイト」に登録するだけでサービスを受けられる。

野外活動保険に加入、さらに5年契約

結局2016年はモンベルの野外活動保険(傷害総合保険)を選び、1年間契約してみた。似たような保険もいろいろ検討したが、料金と内容は似たり寄ったり。すでにモンベルの会員だったので、保険料の支払い分、ポイント還元を受けられるメリットも考慮した。

翌2017年からは、さらに補償が手厚い「安心プラン」の最安A040に更新し、5年間の長期契約で割引を効かせることにした。1年あたり1万円強の費用なので決して安くはないが、入院・手術・通院分と携行品の補償が付く安心感を重視した。

モンベル保険の加入者内容確認書

モンベルの保険に入っても、特に保険証の類は郵送されてこない。代わりにPC画面に表示される「加入内容確認書」を何枚かプリントアウトして、自転車やトレランのバッグに忍ばせておいた。ハセツネ当日の保険チェックでも、これを印刷して提示したら無事にパスできた。

24時間補償を選ぶかどうか

モンベルでは各種プランに加えて、「就業中対象外、24時間補償A/B」のどれを選ぶかで保険料が大きく変わってくる。普通の会社員なら就業中の事故は労災がおりるはずなので、割高な24時間補償は不要だろう。

問題は自営業や会社役員で労災が使えない場合だ。最初に加入したときは、中小事業主として労災保険に特別加入していたので、安い方の「就業中対象外」プランを選んだ。条件を満たせば事業主も労災に入れるとはいえ、そちらは業種により年間数万の保険料がかかる。

翌年の更新時は労災の特別加入をやめ、代わりにモンベルの保険を「24時間補償」にグレードアップした。職種としては危険度の少ないA分類だが、仕事で山に入ったり自転車に乗ることもあるので万が一の事故にそなえておきたい。

厳密にいえば労災保険と傷害保険は別物で、モンベル保険A/Bは労災の代わりにならない。労災であれば医療費負担が0割になるうえ、休業補償までついてくる。ただしその分、毎年の保険料もかさむので、しらばらくはリーズナブルな民間保険を活用してみることにした。