ロード用高耐久タイヤの決定版。コンチネンタルGP4000S2レビュー

温見峠の落石で使い物にならなくなったIRC X-Guardのタイヤを処分した。代わりに購入したのは、クリンチャー専用のContinental Grand Prix 4000 S II。

驚異的な耐久性のわりに、そこまで重くなくレースにも使えるという評判だ。実際トライアスロンの大会では、かなりの確率でコンチネンタルのタイヤを見かける。

Grand Prixの交換方法と乗り心地についてレビューしてみたい。その後3年、何度かロングライドやレースをこなして一度もパンクしないところを見ると、その頑丈さは宣伝どおりだった。しかもトレッドが異常に長持ちするので、結果的にコスパの高い投資になった。

下手な安物に手を出すよりも、とりあえず4000 S2を買っておけば間違いない。ビギナーにもベテランにもおすすめできる優秀なタイヤだと思う。これだけ普及しているのに、サイクルベースやイオンバイクのような量販店で手に入らないのだけが残念だ。

GP4000S2とRace28

購入したのはコンチネンタルのGrand Prix 4000 S II(23C)。ついでに同シリーズのチューブRace 28(700C)も注文した。

コンチネンタルのタイヤとチューブ

チューブは予備で持ってきたボントレガーと、現地で調達したパナレーサーの汎用品がある。コンチネンタルの新チューブはサドルバッグに入れて携帯する予定。

IRC X-Guardの前輪はまだ持ちそうだったので、そちらもチューブを入れて乗ってみることにした。古いタイヤを後輪に回して、すり減ったら新品に置き換え前後輪の摩耗バランスを保とうと思う。

コンチネンタルおばさん

タイヤのパッケージに名物のおばさんが写っている。これを見るためにコンチネンタルを選んだと言っても過言ではない。レギュラーの2人以外に、もう3人くらいモデルがいるらしい。レース会場や展示会で本人に会えたら大興奮しそうだ。

コンチネンタルのタイヤ、パッケージ

白黒写真のように見えて、エプロンと背景のタイヤに入っているブランドロゴだけオレンジ色で強調されている。自信満々で見下ろすポーズが、質実剛健なドイツ品質を期待させる。

まるでダシール・ハメットの推理小説に出てきそうなミセス・コンチネンタル。宿敵ミシュランマンの対決を見てみたい。

耐用距離4万キロ以上

外箱では、トレッド面にある摩耗インジケーターのくぼみについても説明されている。よく見るとGrand Prixの耐用距離は4.8万キロを超えるらしい。小数点は見当たらないので、さすがにこれは誇大広告でなかろうか。

コンチネンタルのタイヤ、耐用距離

たかがタイヤにしてはめずらしく、説明書が何枚も入っている。ドイツ語・フランス語・イタリア語・中国語の他にもたくさんあるが、なぜか日本語はない。

コンチネンタルのタイヤ、説明書

日本人にはパナレーサーやツーキニストが人気なので、シェアが少ないのだろうか。

タイヤパウダーの要否について

箱から取り出したタイヤは曲げ癖がついていて、かなりごわごわした感触。強度はありそうだが、ホイールにはめにくそうだ。ただしチューブと接する内面はすべすべしていて滑りがよさそうに見える。

コンチネンタルのタイヤ内側

久々にクリンチャーを使うので、タイヤと一緒にパナレーサーの潤滑パウダーも購入してみた。

この白い粉をチューブやタイヤに塗っておくと、くっつき防止になるそうだ。さらに酸化チタンの効果により、密着状態では逆に滑りにくくなると宣伝されている。ボトルの中には塗布用のスポンジも入っているので、擦り込み作業しやすい。

パナレーサーのタイヤパウダー

昔はパウダーなしで普通に乗れていたので、ブチルゴムのチューブなら粉は不要なのかもしれない。また、家庭用のベビーパウダーで代用できるという説もある。あくまでおまじないという程度だ。

新品チューブに亀裂を発見

先日パンクした新品チューブの穴をパッチで塞ぐ。パッチの周辺が引きつらないよう、タイヤパウダーを念入りに塗っておいた。

パナレーサーのタイヤパウダー塗り付け

タイヤにチューブを入れようとしたところで、バルブ付近に小さな裂け目を見つけた。今のところ貫通はしておらず、空気も普通に入る。しかしいずれ劣化して穴が開きそうなので、ここも念のためパッチで修理しておいた。

チューブの裂け目

パナレーサーのチューブはどこでも手に入るが、いまいち品質が疑わしい。耐久性を重視するなら、サギサカの極厚チューブでも入れた方がいいのかもしれない。

GP4000S2の装着方法

コンチネンタルのGP 4000 S2タイヤは、めずらしく車体の進行方向に対して装着する向きが指定されている。側面に小さくROTATIONと矢印が書かれており、独特なトレッドパターンが後方に水を逃す方向ではめれば間違いない。

コンチネンタルのタイヤ、回転方向

フロアポンプは先日購入したACORのAS3を使用。6気圧まで入れたところでタイヤの形がいびつに歪んだので、いったん空気を抜いてもみほぐした。もう一度同じ気圧までエアーを入れたが状況は変わらない。

そのまま気にせず7気圧まで上げたら、ほぼ均等な円形に収まった。どうもタイヤが固いせいか、中途半端な空気圧では形が歪んでしまうようだ。

GRAND PRIX 4000 S2

タイヤ側面の黄色いSマークを、ホイールのバルブ位置に合わせておいた。タイヤを取り付ける際は何か目印を決めておくと、ホイールから外した際にパンク位置を特定しやすい。

チューブレスと乗り心地は変わらない

さっそく外に出て、峠と平地で新品タイヤの乗り心地を試してみた。前輪と後輪でタイヤもチューブもすべて別々のブランド・製品になっているため、Grand Prixだけ評価するのは難しい。

チューブレスからクリンチャーに乗り換えるのは3年振りだが、ほとんど違和感を覚えなかった。少なくとも後輪はチューブを入れた分、単純に重くなったはずだが、平地も上りも負荷が増す感じはしない。空気圧はこれまでの6barから7barにアップしたので、路面の凹凸に敏感になった気がする。

しばらく山道を走ってタイヤの表面を観察してみたところ、コンチネンタルにほとんど傷らしきものは見当たらなかった。グラベルタイヤのように凹凸のないスリックなトレッドパターンだが、素材の強度は高そうだ。

その後3年、パンクなし

その後3年乗り続けたが、Grand Prixは一度もパンクせずノートラブル。トレッド面の摩耗インジケーターもまだ残っていて、不思議なほど長持ちしている。もしかすると4000 S IIの耐用年数は、本当に4万キロあるのかもしれない。今の年間走行距離なら、10年以上持つ計算になる。

クリンチャーに戻したおかげで、タイヤ着脱の手間やストレスは大幅に減った。リムテープやシーラントの状態を気にせず、気の向いたときに前後のローテーションもできる。パンク時の原因究明や修理手順も明確なので迷うことがない。

乗り心地だけでなくメンテのコストも考えると、やはりチューブレスよりクリンチャーの方がすぐれているように思う。チューブレスレディのホイールはクリンチャー専用より重量がかさむはずだが、NOVATECのJETFLYはそれでも軽い部類。別にチューブを入れて乗っても違和感はない。