秋の高尾山ハイキング。上りは1号路、下りは混雑を避け3~2~6号路

11月3日は文化の日で休日。しばらく忙しかった仕事の手が空いたので、久々に高尾山に登りに行ってきた。

天気は良かったので案の定、秋の休日はものすごい人混み。行きは幅員が広い1号路から上ったが、帰りは3号路や2号路を経由した方が、かえって楽だった。高尾山のマイナールートは道幅が狭いが、繁忙期は混雑する1号路より歩きやすい。

初心者もトレランも楽しめる高尾山

高尾山まではバイク自走で片道14kmくらい。八王子のまわりは多少坂があるが、手軽にアプローチできる便利な山だ。

10年くらい前からこつこつ通って、1~6号路と稲荷山の7コースはすべて踏破した。山頂から陣馬山の方まで歩いてみて、しまいには夜中にヘッドライトを付けて走り回るまでになった。観光客気分で、ジーパン・スニーカー普段着のまま1号路を苦労して初登頂した日から、8年くらいかけて本気のトレイルランナーに進化した感じだ。

最初は山で走って来る短パン姿の人を見ると「頭がおかしいんじゃないか」と思った。高尾山駅からさらに奥の方に、自転車で走っていくタイツ姿の集団を見ると、「気が狂ってんるんじゃないか」と思った。

いつの間にか自分がそちら側の人間になって、ウホウホ走り回っている。思い返せば「山でスポーツを楽しむ人もいる」と知ったのは高尾山。ここから自分のマウンテンライフもスタートした感じがする。

高尾山が人気の理由

ミシュラン3つ星を獲得して、今では年間の登山者数が300万を超える高尾山。世界遺産に登録された富士山の方がもっとにぎわっている印象もあるが、登山者数の合計はせいぜい30万程度。高尾山の方が10倍も多いようだ。

この山が人気の理由を思いつくまま上げてみると、

  • 都心から電車でアクセスできる(新宿駅から1時間以内)
  • 全面舗装の1号路なら軽装・スニーカーで上れる
  • 標高599mで日帰りハイキングには手ごろな高さ
  • 登山口から山頂までトイレや売店のインフラが充実
  • 途中に神社もあって参拝も楽しめる
  • ケーブルカーとリフトがあって手軽に利用できる
  • 夏は山腹に食べ放題のビアガーデンがオープンする
  • ルートが多く、稲荷山や6号路など本格的な登山も楽しめる
  • さらに奥地の陣馬山まで縦走する本格登山ルートもある

都心から休日の散歩気分でアクセスできるのが何よりも魅力だ。1号路を上り下りする人を観察すると、さすがにヒールの女性は少ないが(稀にいる)、サンダル・スニーカー履きの普段着が大半。休日、近所のお祭りを見に来たくらいのラフな服装の人がほとんどだ。若い人だと、都心にデートに出て来たくらいキメキメの人もいる。

犬の散歩も多いが、ベビーカーを引いて上って来るお母さんもよく見る。1号路は車も上れる舗装路とはいえ、傾斜は他のルートより急なので、手押し車は相当きついと思う。小学生の遠足にも定番コースで、山頂がキッズで満員のときもある。

奥多摩の御岳山も似たようなポジションだが、最寄駅から登山口までバスの乗り換えが必要なのがネック。さらにケーブルカー駅手前の激坂に阻まれて、徒歩や自転車でアプローチするのも骨が折れる。

山頂神社の規模や雰囲気は高尾山に劣らないが、登山ルートのバリエーションや売店の豊富さでは見劣りする。山頂から日の出山や大岳山にアクセスしやすいので、御岳山は本格的な登山客の方が多いと思う。

秋の休日、快晴で混雑も最高潮

去年の秋は、膝のリハビリの過程で「舗装路ならOK」と登山の許可が下りたころ。近場の高尾山と御岳山にちょうどいいルートがあるので、毎週交互に上っていた。ときどき休日にあたるとものすごい来客だったが、今年の文化の日は今まで見た中で一番くらいの混み具合だった。

高尾山の人出は初詣・GW・秋の行楽シーズンがピークだろう。駅を降りてすぐの団子屋から人混みがすごくて先に進めない。参道の和カフェは軒並み満席・行列で大繁盛。年間300万の観光地と思えば、むしろ飲食店や土産物屋は少ないくらいだ。道も狭いので、勝手に出店や屋台が増えないよう、組織的にコントロールしているのだろう。

ケーブルカー出入口と1号路の登山口の交差点がボトルネックになっていて、ハロウィーンの渋谷みたいなカオスになっている。近年でも人口増加が続き、一極集中のブラックホールといわれる東京。美術館の企画展、人気のお店や花火など、ちょっとしたきっかけで信じられない行列が発生する。

意外と坂がきつい1号路

軽装OKとはいいつつ1号路の坂はそれなりにきつい。普段から何のトレーニングもしていなかったら、翌日の筋肉痛は必至だ。

今日は装備も軽く、単独なのでペースを上げてぐいぐい上れる。談笑しながらのんびり歩いている家族連れやカップルを追い越したいが、下ってくる人も多いのでなかなかパスできない。幅が狭いほかの登山道だったら、もっと苦労したと思う。

中にはジーパンに普通のスニーカーというカジュアルないで立ちなのに、やたらとペースが速くて追い抜かれるグループもいる。見た目と裏腹に、普段部活で鍛えていたりするのだろう。元気が余りすぎて走って上り下りする子供も多い。

中腹のケーブルカー乗り場はさらに混んでいて、整理券発行しながら「50分待ち」とアナウンスされていた。道理であきらめて1号路を下って来るお客さんが多かったわけだ。

先日の台風でなぎ倒されたらしき倒木のあとが、道中いたるところで見受けられた。1号路は軒並み片づけられていたが、帰りの3号路はまだ道をふさいでいる木が数本あったので、注意が必要。

繁忙期は6号路の下り禁止

山頂の混雑もそれなりだが、足の踏み場もないというほどではない。標識前で写真を撮りたい人たちの行列が、2方向にそれぞれ20人くらい伸びている。

11月初旬の山頂はそこそこ涼しいが、上りは汗をかくので半袖1枚でいけた。道が混んでいたとはいえ、1号路を1時間強で上ったのでそこそこハイペースだったといえる。

神社の裏の狭い階段で、下りは順番待ちの行列ができていた。焦ると将棋倒しになりそうな怖さもあるので、ほかのルートから降りられないか検討してみた。念のためトレラン用のシューズを履いてきたので、未舗装路でも問題ない。

途中で6号路は混雑期間中「下り禁止」との案内が出ていた。下山してから登山口の表示を見たところ、制限期間は10/27~12/2とのことだ。時間は8~14時で、すでに16時を回っていたので解禁だったが、道が狭そうなので遠慮しておいた。

代わりに3号路から下ってみたが、こちらは打って変わって人も少なく、ふかふかした山道をのんびり降りられた。道は多少でこぼこしているが、滝のある2号路ほどではない。

後からルートを確認すると、3号路と2号路の下りは途中から6号路に合流するとわかった。規制のある時間帯は、うっかりこちらから下山しないよう注意が必要だ。中腹から1号路に合流して下りればいいと思う。

おすすめの穴場、3号路

ざっと見比べて、休日の高尾山、98%くらいの人はケーブルカーか1号路で上るようだ。3号路はあっけないくらい空いていたので、今日はこちらから登ってもよかった気がする。

途中に橋があったり道端の案内板も凝っていて、山登りの雰囲気としても圧倒的に他号路の方がクオリティーが高い。ただし茂みが多い分、夕方は16時過ぎでも暗くなるのが早かった。下山が遅くなるなら、ライト持参でなければ1号路の方が無難だろう。

3号路や2号路を下りつつ、途中で1号路に戻れる分岐点がある。逆に1号路を上っている最中はこれらのルートに気づかないのが不思議だ。山頂トイレの前で、3・6号路と合流するゴール地点の方はわかりやすい。

3号路が途中から2号路に変わり、琵琶滝付近は岩場が多くてやや危険なルート。さすがに登山用でないスニーカーでは、滑ったり足をくじいたりして危ないと思う。道標によれば、2号路の途中から琵琶滝方面に下りて6号路を経由すると、1号路から高尾山口駅に直行するより4分の遠回りらしい。

高尾山の登山道を分析

高尾山の登山道は6号+稲荷山の7つあるように見えて、登山口から山頂まで到達するオリジナルといえるルートは以下の5つしかない。

  1. 1号路
  2. 1 or 6号路~3号路
  3. 1 or 6号路~4号路
  4. 6号路
  5. 稲荷山コース

2号路と5号路はそれぞれ山腹、山頂をループするコース。3号路と4号路は山腹からスタートする中間的な別ルート。1号路から6号路でサル園付近まで上って、そこから各ルートにチェンジすることが可能だ。途中までリフトやケーブルカーを利用すれば、組み合わせとしてはさらにいくつも考えられる。

1号路は意外と傾斜が急だが、全面舗装路で歩きやすい初心者向けコース。6号路の琵琶滝までは渓流沿いの涼しいコースなので、夏場は特におすすめだ。滝から2号路に向かうルートは、一部路面が湿っていることもあるので、ちゃんとした登山靴の方が無難。

今回下山に使った3号路は、1号路より距離が長い分、傾斜はゆるく感じた。地面もふかふかで膝が楽に感じたので、山頂で疲労がたまっていたら、あえて3号路から下るのもありだと思う。

4・6号路と稲荷山コースも昔登ったはずだが、どんな様子だったか思い出せない。正月の初詣で稲荷山から登って1号路を下りてくると、薬王院へ連なる参拝客の行列を回避できて、得した記憶がある。